• のん公式HP オリジナル ロングインタビュー <後編>

    佐野郷子さんによる、のん公式HP オリジナルロングインタビュー。

    <後編>をお届けいたします。

    KAIWARECORD_logo

    ■自主レーベルから『OHIROME PACK』リリース。音楽活動スタート!

    ——夏には、自主レーベル「KAIWA(RE)CORD」を発足。レーベルをはじめようと思ったきっかけは?

    メジャーからはみ出して来ちゃったので、自分でやっちゃえば自由に出来るだろうなと思ったんです。
    レーベル名も、「のん・トラボルタ」とか、「のん・ライドン」とか色々考えたんですけど、私はあんまりおしゃべりが得意じゃないので、音楽でなら会話ができるんじゃないかという思いもあって「KAIWA(RE)CORD」にしました。

    ーーインディーズのD.I.Y.精神は、のんさんの指向とも合っている?

    そうですね。洋服をつくったり、絵を描いたり、ギターを弾いたり手先を動かすことが好きだし、わりと手先は器用だと思います。
    人としては不器用なんですけど(笑)。
    なので、正統派という感じじゃなくて、おもしろでいきたいなと。

    ーーそこで音楽制作も始まったわけですが、今までとの違いを感じたりは?

    映像の世界とは、やっぱり違いますね。
    音楽に関わってくださる人が自由な大人の人たちばかりなので、歳の差をあまり感じないというか、大人子供や新人ベテランの垣根がないというか。
    そこが刺激的です。

    ーー夏には『OHIROME PACK』』と銘打ったスペシャルパッケージを『WORLD HAPPINESS 2017』の会場限定で販売。カセットという形態にしたのは?

    最初はアナログで出そうとしたんですが、生産が間に合わなくてカセットになったんです。
    新しいことをやっていきたいと思っていたので、結果的には可愛いカセットにして最高でした。

    カセットはクルマの中で聴くくらいでしたけど、存在は知ってます。
    結構触れ合ってますよ。

    ーーそこで初披露したのが、サディスティック・ミカ・バンドの「タイムマシンにおねがい」とRCサクセションの「I LIKE YOU」の2曲のカヴァーでした。

    「タイムマシンにおねがい」は中学でバンドをやっていたときに違うバンドがコピーしていたので知ってはいたんです。
    あらためて聴いてみたら、これから自分がやっていきたい明るさやポップさともフィットしました。
    なにより圧倒的にカッコいいです。

    オリジナルのミカさんや木村カエラさんヴァージョンも聴いたり、youtubeで観たりして研究しながら、のんぽさを歌おうと。

    ーーオリジナル・メンバーの高橋幸宏さん、小原礼さんが参加しているのも話題になりましたね。

    はい! ビビりました。
    小原さんは当時使っていたベースまで持って来てくださって、「ヤベ!私なんて、素人がギター持って来ちゃった感じだ…」なんて萎縮したり。
    怖いわけではないんですけど、椅子から動けないくらい緊張しましたね。
    でも、頑張って同録でギターで参加しました。

    佐橋(佳幸)さんやDr.kyOnさんにギターを褒めていただいてすごく嬉しかったし、皆さん優しくて。

    ーー「I LIKE YOU」では、仲井戸麗市さんのギターで歌うという貴重な経験も。

    私、忌野清志郎さんに憧れていて、きっかけは矢野顕子さんと歌った「ひとつだけ」だったんですけど、それからすごく好きになって研究するようになったんです。
    「I LIKE YOU」を聴いたときは、「これしかない!」って思いました。

    〈ほら うぬぼれてごらん〉っていう歌詞のところが思春期の自分にはぴったりで。
    清志郎さんのエネルギーやユーモア、年齢不詳なところに惹かれるんです。

    レコーディングのとき、CHABOさんは「人見知りなんだ」って仰っていましたけど、「清志郎に伝えておくよ。きっと喜ぶと思う」って。かっこよかった…。

    ーーのんさんの邪心のないヴォーカルと「I LIKE YOU」はぴったりですね。

    やったぁ!
    聴いていただいた方の反応もすこぶる良くて、私らしいって言ってくださるのが嬉しかったです。

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    ■初めてのステージ、『WORLD HAPPINESS 2017』

    ーー8月に開催された『WORLD HAPPINESS 2017』にスペシャルゲストとして出演したのは驚きでした。お話があったときはどう思いましたか?

    私もビックリして、はたして私に出来るんだろうかと。
    ライブはあんまり経験がないし、フェスには行ったことはないし、どんな雰囲気なのかなって……

    でも、目立ちたがり屋なので、ステージに立ちたいという気持ちだけは先走ってましたね。

    ーーワーハピでは、高橋幸宏さんバンドのステージで、ギターを抱えて「タイムマシンにおねがい」を堂々と歌い上げました。

    ちょっと足がすくみましたが、ステージに立ってみると「楽しい!」ってすぐに感じました。
    幸宏さん、鈴木慶一さん、高野寛さんも励ましてくださって。

    コトリンゴさんと「悲しくてやりきれない」(『この世界の片隅に』のオープニングテーマ)を一緒に歌わせてもらえたのも感激でした。

    ーー大きいステージでも臆さない度胸はさすがですね。

    ワーハピのステージがすごく気持ち良かったので、もっとライブがやりたくなったし、これから音楽を楽しもうという気にますますなりました。

    ーーLINE LIVEのトーク番組『さしめし』では、RADWIMPSの野田洋次郎さんとギターを弾きながら歌いましたね。

    意外な組み合わせで楽しかったです!
    野田さんはすごく気さくな方でした。そこでは「I LIKE YOU」を歌いました。

    札幌芸術祭で大友良英さんのバンドとステージに出たときは、リハと違って、本番でどんどん変わっていくので戸惑いましたが、それも刺激的で面白かったです。
    大友さんも「俺もこんなライブは初めてだよ!」っておっしゃるので、じゃあ戸惑って正解か!とホッとしたりしました。

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    ■等身大の1stシングルCD『スーパーヒーローになりたい』と自作詞・曲「へーんなのっ」

    ーー11月22日には、いよいよ1stシングルCD『スーパーヒーローになりたい』がリリースされました。

    レコーディングは今年に入ってからちょいちょい始めていたんです。

    「スーパーヒーローになりたい」は、沢田研二さんの「TOKIO」みたいに派手にパフォーマンスできて、インパクトのある曲でいこうというのがテーマにありました。
    作詞・作曲をしていただいた高野寛さんとはお会いして色んなお話をしたんです。

    私、マーベルなどのヒーローものが好きで、男の子へのライバル心が強くて、「この役、わたし出来る!」とか思っちゃうんですよ。
    そんな話を高野さんにして、「けっこう野性的だね」なんて言われて、ヒロインではなくヒーローの歌詞を重要視しました。

    ーー〈気づいたら ギターかき鳴らして 眠ることさえも忘れてた〉とか、のんさん自身のままですね。

    そうですね。歌詞をいただいたときは、「めっちゃかっこいい!」って感動しました。
    仮タイトルは「真夜中の野性」だったんですけど、それだとアダルティーなイメージになってしまうということで(笑)、「スーパーヒーロー」になったんですけどね。

    〈もう 大人なのか まだ子供なのか 迷ってる〉とか、〈ささくれた音で 踊らせて〉とかちょっと切なくて好きなんです。ジャケ写もマントに全身タイツでヒーローものっぽくして。

    ーー明朗快活な中に野性の魅力を秘めた、今ののんさんらしさが出ていますね。

    デビュー曲は、女優でファンになってくれた方や、すずさんのイメージを抱いている方にも聴いてもらえるような曲にしたかったんです。
    明るくて、ユーモアがあって、元気になれるようなカッコイイ感じでいきたかった。
    自分の中で流れているのがロックやパンクなので、そっちでやっていかないと無理が生じますよね。

    ーーのんさんのロック/パンク志向は、のんさん自身が作詞・作曲を手がけた「へーんなのっ」によく表れていますね。

    そうなんです。自分のオリジナルが10曲くらいあって、その中で今回選ばれたのが初めてつくったこの曲で、これは歌詞から書きました。
    面白くてとにかく可愛い歌詞にしたかったんです。
    なのですが、のん自身が怒ることを気に入っていて、怒りをポップな言葉でチョイスしたのが「へーんなのっ」になりました。

    ーー歌の中では、〈変なものは変だ〉〈好きなものは好きだ〉と言い切っていますね。

    正直にものを言うと、「性格悪い」って言われたりして、「これ言っちゃいけなかったのかな」と、あまりしゃべらなくなったこともあって……

    ーーそこも関西人っぽいのかもしれない。

    そうなんですかね。
    地元にいる時だと冗談やギャグだって笑い流してくれることが、感じ悪く映る時もあるんだなあと軌道修正しました。
    あと、ルックスのイメージと合わないのかもしれないです、顔薄いし、子供っぽいから(笑)。

    ーーラモーンズを彷彿させるパンキッシュな曲調とサウンドも良いですね。

    やった!ラモーンズ大好きなんです。
    ストレートでシンプルなのがいちばん好きなんです。
    「へーんなのっ」はポップで生意気で、いま思春期の自分らしい曲になったと思います。
    自称思春期あーちすと。

    ーー〈変なものは変だ〉と言いながら、〈変なのに好きだ〉という感覚もあるんですね。

    ああ。そういえば、自分が出たバラエティや舞台挨拶の映像を観ると、ホントにしゃべれてなくて、「こんなに変なヤツなんだ」と思うんです。
    自分ではめっちゃ頑張ってしゃべっているつもりなのに。

    ーーそれも含めて、のんさんの個性では? 昔でいえば「不思議ちゃん」と言われがちな……

    私、「不思議ちゃん」なんですかね? そこはまだ分かっていなくて。
    あ、でも、「不思議ちゃん」便利かもしれないですね。
    トボけるときとか、うまくしゃべれなかったときに、諦めてもらえる!(笑)。

    ーーのんとして本格的なデビューをはたし、今後はどんな音楽活動をしていきたいですか?

    ライブも精力的にやっていきたいし、曲もどんどん発表して、アルバムも出したいと思っています。
    これからも自由に新しいことにチャレンジしていきたいし、歌もギターもオリジナルも、頑張りたいです! 

    憧れる人は大量にいますから、いいとこ取りでいきたいです!(笑)

    インタビュー・文/佐野郷子

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