のんが ”ピーター・ドイグ展” (東京国立近代美術館)音声ガイドナビゲーターをつとめます。(2020.2.26-6.14)
東京国立近代美術館にて2月26日(水)より開催する、現代で最も重要なアーティストのひとりと言われるピーター・ドイグ(1959−)日本初の展覧会「ピーター・ドイグ展」(主催:東京国立近代美術館、読売新聞社、ぴあ)の音声ガイドのナビゲーターを、のんさんがつとめることになりました。
■現代アートのフロントランナー、日本初個展!
ロマンティックかつミステリアスな風景を描く画家として知られるピーター・ドイグは、現代アートのフロントランナーとして世界的な活躍を続けてきました。1994年に名誉ある「ターナー賞」にノミネートされて以来、名だたる美術館で個展が開催されてきました。美術市場でも高く評価されており、彼の代表作のひとつ《のまれる》は、2015年のクリスティーズ・オークションで、約2,600万米ドル(当時約30億円)で落札されました。
■多様なイメージの組み合わせによる、人々の想像力をかき立てる絵画
ピーター・ドイグの作品は一見、幻想的で個人の想像力のみで生み出された光景のようにも見えます。しかしながら、それはゴーギャン、ゴッホ、マティス、ムンクといった近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーンや広告グラフィック、自らが暮らしたカナダやトリニダード・トバゴの風景などの、多様なイメージの組み合わせによってつくりあげられているのです。例えば《スキージャケット》は、日本のニセコのスキー場の新聞広告をもとに描かれています。また、《ラペイルーズの壁》は、トリニダード・トバゴにある墓地の外壁沿いを歩く男性が描かれた作品ですが、作家曰く、小津安二郎の映画『東京物語』における「計算された静けさ」も念頭に置いて描いた作品とのこと。ありふれた既存のイメージや作家自身の経験が重なり、私たちの想像力を誘う、見たことのない風景がつくりあげられます。
■幅3メートル超のインパクトある大型作品
本展では複数の大型作品が出品され、なかには幅3メートルを超えるものもあります。単にサイズが大きいのではなく、スケール感があるのです。印刷物やスマートフォンでは伝わらないこの感覚を、ぜひ美術館で体感してください。
【作家プロフィール】
ピーター・ドイグ/ Peter Doig(1959-)
1959年、スコットランドのエジンバラ生まれ。カリブ海の島国トリニダード・トバゴとカナダで育ち、90年、ロンドンのチェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインで修士号を取得。94年、ターナー賞にノミネート。2002年よりポート・オブ・スペイン(トリニダード・トバゴ)に拠点を移す。テート(ロンドン、08年)、パリ市立近代美術館(08年)、スコットランド国立美術館(エジンバラ、13年)、バイエラー財団(バーゼル、14-15年)、分離派会館(ウィーン、19年)など、世界的に有名な美術館で個展を開催。同世代、後続世代のアーティストに多大な影響を与え、過去の巨匠になぞらえて、しばしば「画家の中の画家」と評されている。
【のんのコメント】
ドイグさんの作品は、色づかいやタッチがとても素敵で、かわいくてお洒落な印象もあるけど、一方でどこか“なつかしさ”を感じさせるところが魅力的だなと感じます。どの絵もミステリアスな雰囲気を醸し出していて、そこもまた惹かれます。今回、音声ガイドを聴いてくださる方が、そんなドイグさんの絵の世界に集中できるように、という思いを込めてナビゲーターをつとめさせていただきました。音声ガイドでは、ドイグさん自身の素敵な言葉や、いろいろな作品のストーリーを紹介しているので、ぜひ聴いていただけたらうれしいです。音声ガイドありとなしで、展覧会を2回観ても、2度おいしいかなと思います!
【展覧会情報】
■展覧会名:ピーター・ドイグ展
■会期:2020年2月26日(水)− 6月14日(日)
■開館時間:10:00−17:00 金曜・土曜は20:00まで(入館は閉館30分前まで)
■休館日:月曜日(ただし3月30日、5月4日は開館)、5月7日(木)
■主催:東京国立近代美術館、読売新聞社、ぴあ
■特別協賛:ジョージ・エコノム・コレクション、マイケル ヴェルナー ギャラリー
■協賛:大日本印刷
■協力:ヤゲオ財団、ライトアンドリヒト株式会社
■会場 :東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー
〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
■アクセス:東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口より徒歩3分
■観覧料:
一般=1,700(1,500)円 大学生=1,100(900)円 高校生=600(400)円
*いずれも消費税込
*( )内は、前売券料金または20名以上の団体料金
*前売券の販売期間は2019年12月21日(土)− 2020年2月25日(火)
*中学生以下および障がい者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料
*本展の観覧料で入館当日に限り、「MOMATコレクション」(4F-2F、所蔵品ギャラリー)、
コレクションによる小企画「北脇昇 一粒の種に宇宙を視る」(2F、ギャラリー4)もご覧いただけます。
■お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
■特設サイト:https://peterdoig-2020.jp
【音声ガイド詳細】
■音声ガイドナビゲーター:のん(女優・創作あーちすと)
■特別解説:桝田 倫広(東京国立近代美術館主任研究員/本展企画者)
■収録時間:約30分
■当日貸出価格:600円(税込)*おひとり様1台につき。